臨床実習生が知って損をしない知識——【態度編①】

臨床実習生が知って損をしない知識——【態度編①】

評価表は必ず目を通す。

前回の補足事項です。

私が教員だった時は、実習のオリエンテーションで評価表を熟読させたものですが、SV として指導する立場になってから、きちんと目を通していない学生が多くて驚きました。

この実習のゴールがどこにあって自分が何を評価されるのか、把握できていないのに実習に出てくるって気持ち悪くないですか?

評価表を開いてみると、項目がかなりあって読む前から面倒くさくなると思いますが、ざっくりと目を通すだけで、基本的態度と知識・技術等の各論的な項目にジャンル分けできるはずです。

基本的態度とは、「規則を守る」「期限を守る」「挨拶をする」といった、専門職・社会人としての基本ルールが守られるかどうか、という項目です。

学校によっていろいろな評価方法がありますが、私の経験上では、実習が不合格となった際に、この基本的態度の評価が低い場合、学生にとっては非常に分が悪く、例えば再実習のようなチャンスを与えられる可能性が低くなることが多かったです。

基本的態度についてはこの記事でも後述していきますので、しっかりと要点を掴んでください。

喫煙者の学生は必読です。

もう吸うのは潔くあきらめよう!

タバコとライター

いきなりあきらめるんかい!

とツッコミ入れられそうですねw

喫煙者の学生にとって、実習中に吸えないのはつらいもの。

そもそも今どきの医療機関は敷地内禁煙がほとんどです。

私も喫煙者だったのでわかりますが、「どこかで吸える余地があるんじゃないか」という考えが、しんどさに拍車をかけているのはないかと思うのです。

まずこの期待に似た考えから捨ててください。きれいさっぱりプライベート以外の喫煙はあきらめよう、と——。

「行き帰りのコンビニとか駅の喫煙所なら実習時間外だしいいんじゃね?」とか考えている人いませんか?

 

——あまい。はっきり言ってあまいです。

敷地外(最寄駅も含む)での喫煙が他職員に目撃報告されているので、学校の方から指導してほしい、という苦情&要請の電話を指導者から受けたことは一度ではありません。

あなたを目撃するのは施設スタッフだけではなく、患者やその家族という可能性もあることを念頭においた方がいいでしょう。しかもあなたが思っている以上にあなたの顔は施設中に知れわたっていると考えた方がいいと思います。

しかも世の中は、あなたが想像しているよりも喫煙者に対しての視線が冷ややかです。その人が医療従事者を目指しているのであればなおさら見る目が厳しくなるものなんです。

自宅限定で喫煙していても安心できない!

今から思えば喫煙者だったころは、自ら発するタバコ臭に対して、なんであんなに無頓着だったんだろうと不思議に思います。

今の私なら、喫煙者から発するニオイは当然のこと、どれだけ完全に換気した部屋であっても、そこで普通にタバコが吸われているかどうかなんて瞬時にわかってしまいます。

それどころか、部屋からにじみ出るヤニ臭が私の服と髪の毛に染みつくと、その日の入浴タイムまで自分も臭気を発していることが気になるくらいです。

中途非喫煙者である私ですらこの程度の鋭敏さ。喫煙者諸君は髪と服だけでなく、口と手のニオイ処理を必須にすることをおススメします。

身体から出るニオイを消しただけではまだ足りない場合も。

非喫煙者の中でも嫌煙者の鼻は、特にタバコ臭に対して犬並みに利きます。もう一周半回ってニオイを嗅ぎたいんじゃないかというくらい嗅ぎ分けます。

それにまつわる事例をご紹介しましょう。

ある日、学生が指導しても変化が見られず困っている。先生からも指導してほしいので一度来てもらいたいと連絡が入り、すわ何事かと現地におもむきました。

私はてっきり提出期限が守れない、積極性が足りないなどのよくある実習トラブルと思い、SVの話を聴いていたのですが、どうもそのような事情ではない様子。

よくよく聴いてみると、学生が提出するレポートから発せられるタバコ臭が酷いので、何とかするよう指示を出すも一向に改善されない、というものでした。

学生君の方でも用紙を取り扱う際はタバコを吸わないなどの配慮をしていましたが、プリンターのトレーに入っている用紙がすでに汚染済みだったためニオイは解消しなかった、というわけで、すべての用紙を新品に取り替えさせ、同室での喫煙をしないことで解決しました。

さすがに私も呆気にとられましたが、喫煙者側の人間もキライな人にとってはそこまで毛嫌いするほどのニオイであり、あくまでも誰に頼まれたわけでもないのに続けている嗜好品だという自覚は必要です。

ここではSVの話でしたが、嫌っている相手が患者であることも想定すべきですよ。

 

息を吐くように報連相!

報連相だけでは実は不充分

学校でも耳にタコができるくらいに言い含められるのがこの【報告・連絡・相談】。

「義務」と考えると非常にかったるいので、私は学生に対しては「報連相とは自分が責任を取らなくてもすむ爆弾ゲームの爆弾のようなもの」と説明していました。

例えば患者に通常ではない徴候を、たまたま学生が発見した場合、その情報自体が「爆弾」となるわけです。学生はその爆弾を処理する能力がないのですから、誰か処理できる人に「それ」を速やかに渡して対応してもらわなければならない。そのリレーが報連相なんです。

一時の面倒くささでリレーを怠り、あえなく【爆死】した学生を私は何人も見てきました。

 

じゃあ報連相さえすれば爆死しなくて済むのかというと、それでは不確実。

報連相したつもりの相手が「そんな爆弾は受け取っていない」といった瞬間、後付けで爆弾がこちらにリターンするんだから、安易な独りよがりは非常にハイリスクです。挙句に言った言わないの千日手になることは必定で、結局立場の強い相手が勝つのは火を見るよりも明らか。

——ではどうするか。

報告連絡相談プラス『確認』が必要なのです。

もちろんあからさまに「理解できましたか?」という言い方では、爆死は免れますがハチの巣にされることは想像に難くありませんので、「この件で私がしておいた方がいいことはありますか?」と指示をお願いする形で確認するのです。言い方は相手にもよりますが。

相手が「この件はこちらが引き取るから大丈夫」と淀みなく言質が取れれば、もう爆弾は処理班の手に渡ったも同然です。

結局、報連相もコミュニケーションなので、一方通行ということはありえないのです。

日常でも役に立つ!コミュニケーション技術【その①】

自らの動向を常に明確にする。

学生が時々行方不明になるので困る——

これもSVからよくある相談です。

行方不明とは穏やかじゃありませんが、SVが学生君に指導や病棟見学などをしようと思ったら、こつ然と姿消していて、どこにいるかわからないというケースが多いです。

ちょっとした事のように思えますが、わりと効率よく周りをイラつかせる事ができるので注意が必要です。

SVも業務の合間で指導等を行いたいところですが、肝心の学生君がいないとなると、実習になりませんよね。

ではスタッフ間の相互は相互連絡できているかというと、常にわかるようにシステム化されていたり、携帯端末を所持していたりして不足の事態に最短で対応できるようになっているわけです。

学生といえども例外ではありません。いつ(まで)、どこへ、何のためにいなくなるのか、確実にSVに報告し、許可をえておきましょう。

睡眠時間をマネージメントせよ!

睡眠カエル

本当にあった怖い話——

これはある実習生にまつわるエピソード——。

ある日の午後、その学生君はゆうべレポートを書き上げるのに睡眠不足のためか、はたまた期日内に提出できた安堵によるものか、SVの治療を見学している時に思わずウトウト——

患者の前での醜態という事もあり、みかねたSVは学生君を別室でこう叱りつけます。

「レポートも提示できてホッとした気持ちはわかるけど、患者の前ではモカでも飲んで自らをコントロールしなさい!」

さすがに反省した学生君は、SVの言う通りにコントロールしようと努めます。

ちなみに「モカ」とは眠気や倦怠感の除去を目的としたカフェイン含有医薬品で、この時の学生君にはピッタリの代物。

とにかくそれ以降は学生君は船をこぐ事も瞼が重そうになる事もなく、実習中の集中力も申し分ないものとなりました。

実習最終日も近づいた頃に、SVがその態度を褒めると、学生君はSVの指示のおかげで睡魔に悩まされる事がなくなったと感謝の言葉を述べました。

 

気をよくしたSVでしたが、ふと見た学生君が手にしている「モカ」のパッケージに違和感を覚えました。

ん?モカのパッケージってこんなに猛々しい感じだったっけ?

よく見ると文字もちょっと違うような——

もしかして——

もしかして——

これって『マカ』じゃねーか!!

 

そうです、学生君はSVの指示を僅かに聞き違え、「モカ」ではなく、中高年のオジサマ方の強い味方である、あの『マカ』を常用していたのでした——。

SVは学生の身に『マカ』による副作用(というよりメインね)が現れたかどうか非常に気になったのですが、適量を超えているわけでもなかったし、結果として眠気は吹き飛び実習は集中できていたので、深くは追及しなかったとの事ですw

眠れる時に無理せず眠りましょう。

睡眠

数週間にわたる実習期間で、どうしても睡眠時間を削らざるをえない時はやってきます。

その時に備えてではないですが、普段はきちんと睡眠時間を確保しましょう。

「デイリーノート作成で、どうしても就寝時間が遅くなってしまう」という人は、少しスピードアップする努力をした方がいいかもしれません。

ノートの作成で、結果的に普段の実習で集中できないなんて、本末転倒というものです。

頑張ってもどうしても早く眠れないとなれば、一度SVに相談してみましょう。

考えもつかないアドバイスが引き出せるかもしれませんよ。

まとめ

通学も含めてタバコはあきらめる

報連相だけでなく『確認』する

自分の居場所も常に明らかにする

睡眠時間はできるだけ確保する

 

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