これからの高齢者はどう生きるべき?─①

これからの高齢者はどう生きるべき?─①

こんにちは、井上です。

 

昨今では、年金の問題とか定年後の暮らし方とか、ワイドショーでコメンテーターが話しているのをちょくちょく見るようになりました。

そんな中、安倍首相が未来投資会議で、ある方針を表明します。

 

その方針とは──

 

高齢者が希望すればこれまでよりも長く働けるよう、企業の継続雇用年齢を65歳から70歳に引き上げようじゃないか、というものです。

 

でも、私は思うんです。

 

雇用年齢引き上げ政策が、いずれ強制になる日がくるんじゃないかと──。

 

今回は近未来の日本で、高齢者の生き方がどう変化していくか、私の考えを交えて述べていきたいと思います。

 

なぜいま雇用年齢の上限引き上げありきなのか?

そもそも支える若手がいない!

よくニュースで、「日本人の4人に1人が65以上の高齢者」と報道されたいるのを聞きますが、2017年現在での65歳以上の人数が総人口に占める割合【高齢化率】は、27.7%(内閣府調べ)となっていて、厳密には「3.6人に1人」というシビアな数値です。

しかし以前にも記事で書きましたが、この高齢化率は乳幼児も含まれておりますので、高齢者1人を現役世代何人で養っていくのか、という指標にはなりません。

【理学療法士のこれから】2025年問題

 

以下のグラフを見てみましょう。

 

高齢化推移と将来推計
高齢化推移と将来推計|内閣府 高齢社会白書より(平成30年)

 

すこし見にくいですが、下の方の緑の折れ線が、「65歳以上人口を15~64歳人口で支える割合」の数値です。

2017年の数値に目をこらすと、『2.2人』とありますね。

つまり、現時点で現役世代のほぼ2人で1人の年金世代を養うということになるんです。

平成の初め(1990年)の5.8人と比較しても、えらい変わりようです。

さらに団塊ジュニア世代が70歳代に突入する2040年に至っては、1.5人という衝撃的な数値。

これは若者3人で2人の年寄りを支えるという計算になります。

──なんとも涙が出そうな予測ですね。

 

65歳定年は、もう時代にそぐわない。

そもそも日本で「定年制」が定着したのは国民年金が導入された1959年。

当初の定年は55歳でしたが、その時代の平均寿命が男性が65歳、女性が70歳でしたので、めちゃくちゃ低いというわけでもなかったわけです。

 

でも今って、男性が81.09歳、女性が87.26歳(2017年)と、当初より16~17年は長生きするようになったのに、定年だけ当初から10年しか違わない。

しかも65歳以上の高齢化率も、1960年で5.7%(17.5人に1人)だったので、年金の財源が全く問題なかったのは想像できますよね。

 

もうひとつ。

自分がまだやれるか」という意識も大事です。

 

内閣府 高齢者の日常生活に関する意識調査結果より引用

 

平成26年に内閣府が行った意識調査で、「自分が高齢者だと感じるか」という設問に対し、65~69歳世代の実に71.8%が「いいえ」と答えており(「はい」は24.4%)、それだけ衰えを自覚していない根拠なんです。

 

そんな人たちをいわゆる「引きこもり」にして腐らせておくのはもったいない!

──というわけです。

 

人数不足の緩和

上のグラフによると、2017年の65~74歳人口は1,767万人で、いささか乱暴ですが、その半分の900万人弱を65~69歳世代として、それらが労働生産側に回ってくれれば、マンパワー的にはほぼ1割増強となるんです。

まあ、ある程度仕事の内容には制限はあるでしょうが。

これは人手不足の緩和になるんじゃないでしょうか。

さらに生産人口が増えると国の税収の増加も期待できますしね。

 

昨今の高齢者の貧困化

先日、あるワイドショー番組の街頭インタビューで、4、50歳代のサラリーマンが、定年後の計画の有無について訊かれていて、ほとんどの方が、

今からそんな先の事、考えてないっスよ」とか、

今は毎日の生活で余裕がないので、定年になってから考えます

といった答えが目立っていました、が──

 

──ちょっとお花畑すぎるんじゃないでしょうか。

 

自分が仕事で役に立つ資格やスキルを持っているなら、ある程度は有利でしょうが、そうでないのなら、ざっくりでもいいので若いうちに老後の蓄えのためのタイムテーブルを作成しておいた方がいいと思います。

 

よく「われわれの支払った年金で気楽に生活できていい気なものだ」という声が聞かれますが、皮肉ってばかりもいられませんよ。

自分たちが高齢者になった時には、もらうべき年金の財源がないのはほぼまちがいないんですから。

 

私は毎日のように仕事で高齢者のお宅を訪問して回っていますが、全体の半数ほどは、ひいき目にみても人もうらやむような生活を送っているとは思えないんです。

スーパーの特売日には朝7時から並び、暑い日もエアコンを控え、それでも我慢できない時はショッピングモールで何も買わずに時間を過ごす──。

こういう高齢者が、特に大都市や昔からある団地などで増えてきたように思います。

 

こういう問題は他人事ではなく、特に派遣とかワープアとかで貯蓄できないわれわれ現役世代で予備軍といえる人は少なくないはずです。

かく言う私も、いつまでも若いつもりでわき目もふらずに生きてきましたが、気がつけば50歳が目の前に見え、人生あっというま感を感じることが多くなってきました。

 

10年、20年なんてすぐですよ。

50代になってから、あせって定年後を意識することがないように、せめて今から10年単位で計画を立てた方がいいと思います。

特に住宅ローンなどの完済時期が65歳以降になっている人は、本当に切実になってください。

 

⇒②に続く

 

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